の為に面識を持てて

 その為に面識を持てて良かったと思うよ。軍旗では見わけもつかないかも知れんが、俺が駆けつければ済む話だ。そういうこともあってやはり分散するわけにもいかん。出来て二つ、荀彧と俺がばらけるのが限界だぞ。

 

「……檄文を手にした諸侯らは上洛するでしょうか?」

 

 それな、何処に誰が居るかは把握してないんだよ俺は。

 

「これを機にやって来る奴は必ずいるさ、避孕方法 それも大勢な。そのうちの僅か一握りだけが、本心から国を思って行動しているだけで、殆どは好機とみて影響力を手にするために動く」

 

 間違いないぞ、混乱が起きれば誰でも一旗あげることが出来るからな。そういう俺も似たような者だが。

 

「でありましょうな。そう言えばこのあたりの山中に、陳概殿が住んでおられます。陳紀殿の縁続きで、宮廷に出仕していることも御座いました。今は隠居して畑を耕しながら書を読む日々だとか」

 

「何かしら気づいたことが無いかを聞いてみるのも良いかもな。明日訪ねてみてくれ」

 

 全員で押しかけるのは迷惑だからな、少数で様子を伺うだけでいい。地元の案内人として話を聞けたら上々だよ。警戒を置いて夜を明かすと、日の出から僅かで移動を再開した。山地に入ると山の中腹を行くようにして、部隊を半分ずつにする。

 

 二キロ程度離れた場所なので目視可能で、緊急時には旗でやり取りが出来るようにしてあった。こちらは近衛騎兵ばかりで、向こうは残り全てを甘寧と典偉に任せている。

 

「我が君、ここから西に行ったところに陳概殿の庵があるので少々外します」

 

「気を付けて行って来るんだ。郷土兵五十を連れて行け」 荀彧の護衛と言うことならばしっかりと働くだろう、何せ猛獣が出る可能性もある。人相手ならば知恵で何とか出来たとしても、言葉が通じなければどうにもならない。

 

 さて、若干の斥候を出しながら進んでいるが何の手がかりもないな。張遼は先行して主要な箇所を確認して回らせているが、そういうところは避けているんだろうか。こちらより遅れているとは思えんが、何処にいるんだ?

 

 山間の道を北へ向けてうねりながら進み続ける。備えてあったので水も食糧も七日は持つので独立行動は継続可能だ、北西に十数キロ行けば郷があるらしいが。昼飯の為に大休止始めたところで兵が駆け込んできた。

 

「申し上げます! 荀彧様より火急の報告です! 陳概殿の庵に陛下の一行が寄られたとのこと、馬車を求めて治水郷へ向かわれたようです!」

 

「何だと! 全軍に告ぐ、速やかに移動を行うぞ。甘寧張遼にも早馬を出せ、事は一刻を争う近衛騎兵だけでも先行するぞ。趙厳ここへ!」

 

 唯一残っている幕僚がこいつだ、これだけあちこちへ送ってもまだ居ることに感謝だよ。やって来ると拳礼をして畏まる。

 

「ここに!」

 

「皇帝の足跡が見つかった。俺は近衛騎兵を率いて治水郷へと急行する、趙厳は歩兵を統括して追いつけ」

 

「承ります!」

 

 飯抜きで諦めて貰うぞ、都に戻れば腹一杯食わせてやるさ。ここで遅参するようなことになれば悔やんでも悔やみきれんぞ。騎馬すると矛を手にして声を上げる。

 

「聞け羽林の騎兵たちよ、陛下の消息が掴めた。我等はこれより万難を排してその御元へと急行する、食事をしている暇はない、即座に動くぞ!」

 

「応!」

このように発行された社債は

このように発行された社債は、それらを補うために高い金利を持っていることを付け加えておく必要があります。

結果として生じるリスク。一時期、これは重要な新発見と見なされていましたが、

これらの金融商品は、かなり不利な指定、ジャンク債を与えられています。デ・チョンジェン 氏は、

金融界のイノベーターとして知られるジャンク債発行の引受会社。彼は1987年に

年間 5 億 5000 万ドルを稼いでいる彼は、とてもクリエイティブで、

エジソンと同様の評判を持っているため、信託公司 彼はこの収入に値します。プロモーションとして

プロモーターと呼ばれることもある事務員であるミルケン氏の才能と並外れた勤勉さは、

しかし、間違いなく、限られた資産でレバレッジされたリスクの高い債券を見つけることは、

より高い金利を持つことは、電球の発明とほとんど比較できません。まだ

ホイール、ここは特に弱いホイールです。

投機的イベントの最後の共通点 - 株式市場、不動産市場、アート

市場またはジャンク債で、避けられない暴落の後に何が起こるか。

これは、例外なく、怒りと非難の期間であり、

非常に微妙な内省の期間。怒りは、その経済的な想像力のために、より早く集中します

そして切れ味のよさが一番のお気に入りです。できると信じている人もいます

正統に縛られないために、先述したように法を犯し、

彼らがダウンし、時には投獄された今、正義はついに行われました、人々

満足感も与えてくれます。プロモーションとして

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正統に縛られないために、先述したように法を犯し、

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満足感も与えてくれます。投機的感情と狂信が非難されない 2 つ目の理由は、宗教的なものです。

信念。受け入れられている自由企業の教義によれば、市場は外的要因に対して中立です。

真の反映; 市場は、それ自体に固有の欠陥の影響を受けません。それは古典です

信念。だから人々は暴落を引き起こした市場以外の理由を見つける必要があります。

市場の通常のパフォーマンスを阻害する理由、または市場の乱用がどの程度であるか

フィールドの振る舞い。

繰り返しますが、これは空の理論的な問題ではなく、非常に実用的な問題です

そして、これから見ていくように、私たちの時代におけるこれらの結果

世代は特に明白で重要です。 1987 年の株式市場の暴落までの数か月と数年

誰も真剣に否定しない投機的な熱狂があります。しかし、クラッシュが発生します

その後、憶測はめったに、またはまったくクラッシュに起因しませんでした

やってくる。

これではどちらが賊

 これではどちらが賊か解らんくなるな。せめて略奪だけは禁止しよう、食糧は税の前払いってことで勘弁だ。しかしこれはかなり不安定だぞ。

 

泉州と方城の中間で、やや南に文安県が御座います。そこが北方区域の後方基地、武器庫になっておりますので、そこから徴発することで多少は改善するはずです」

 

 さすが荀?だ、そういったスペシャルがあるならば悪くないぞ! これを知らなかったら、素手とボロ着で吶喊することになるわけか、たまらんね。

 

「よし、ではそいつを採用しよう。避孕方法 公孫賛への具申はいつが良い?」

 

「三日で偵察情報が更新されるので、その夜に」

 

 歩きでそれは無い、偵察用の騎兵をどこかで調達していたのか、或いはこうなる前に忍ばせていた? いずれにしてもこれから用意するような眠たいことは言わないわけだ。 ほんと居ると居ないとでは段違いの選択肢だな。こういった人材を活かせない公孫賛に未来はないぞ。

 

棗太守

 

 具申して与えられた兵士は二千人、たったの二千人だぞ? 反旗を翻した張純だって一万は兵士を持っているだろうし、それに同調するだろう同族の奴だって数千はいる、そして異民族の烏桓は一万くらいなのか? いずれにしてもこれで戦えと言うのはあまりに少ない。

 

 見た目の割に存外渋いやつだったんだな公孫賛は。食糧事情のほか、血統なのか、あいつは体つきが良いんだ。大柄なわけじゃないが、骨が太いと言うか体力はありそうにみえる。肉を喰い続けたらどうなるんだろうか。

 

 それはそうとして、話にあった武器を回収しに行こうと思っている。文安城はあと一日の距離ってあたりらしい。

 

 こちらの数は元から連れていたのと合わせて二千五百になったものの、烏合の衆と言う域を全く出ない。これ戦いになったら即座に敗北だな、やる前から勝てる要因がまったくこちらにないのが分かる。

 

「我が君、このまま突然近づいても警戒されてしまうでしょう」

 

「そうだな、ではどうする」

 

「公孫賛の命令だとして、倉を開くように伝令を出しておきましょう」

 

「言った言わないの水掛け論になるんじゃないのか」

 

 何せ誰しも手元のあるものを他者に渡すのは惜しいと思うからだ。それが国家の資産であっても、なぜか渋るんだよ。

 

「命令書を作成するのです。実は文若の手元に適切な印綬がございますので。どうせ交わることがないならば、せいぜい名前を使われてくれる位の事はしていただきませんと」 さらりと手厳しい感想を織り交ぜて来た。命令書の偽造は重罪だぞ、わざわざそれを訴えたとしても証拠はきっとどこかに失われているんだろうがな。

 

「ハハハそれは良い、すべての責任を俺が取る。その線で行こう」

 

 つまるところ公孫賛が発したかのような偽の命令書を作って、それを先行させた。部隊には預かっているものもあった、何よりもこの部隊の大半は公孫賛からなので間違いではないぞ。

 

 到着したところ、多少いぶかしく思ったらしいが、実際の軍勢を見たのでそんなものかと装備を分けてくれた。とは言っても、矛と若干の胴鎧だけ。ないよりはるかにマシではあるがね。

 

 張遼が馬を寄せてきて「それで島殿、本当に泉州まで行くつもりか」などと言葉を投げかけてくる。

 

張遼もそう思うだろ、さすがに何もせずにどこかに消えるわけにもいかんが、ことさら真面目に包囲のど真ん中に行く必要は全くない」

 

 だからと海沿いに行って俺たちの有利は何一つない、南に行くわけにもいかないし実際どうしたものかと思うよ。

 

「それでしたらここの太守を頼ってはいかがでしょうか」

 

「ふむ、この辺は何と言う事だったかな」

 

 正直なところ頭の中に全く入ってないんだよ。

 

「河間郡でございますれば、太守は棗範殿です」

 

 ふむ……誰だって? 知らんな。知っているのがわずかと言うわけではあるのだが、まぁ荀?が言うのだから何とかなるんだろう。棗姓など初めて耳にした。

 

「わかったではそうしよう、手配は任せても良いか」

 

「御意」

 

「うむではそうする。お前たちは部隊を四つに分けて、それぞれ訓練を行うんだ、まとまって歩くぐらいは絶対にさせろ」

「功績の独り占めは嫌われ

「功績の独り占めは嫌われるぞ。何はともあれ賊を城に集めなきゃならん、だがこれこそが肝だ」

 

「中牟となれば集まるのにも五日はかかりますね」

 

 その中牟がどこかは知らんが、県令が殺されたってほど治安が悪いんだ。そこから賊を引き込んで、蛍陽に集めた方が楽で良い。

 

「その五日の間にこちらの手の者を紛れ込ませる」

https://topick.hket.com/article/3001018/%E7%B6%93%E8%A1%80%E9%81%8E%E5%A4%9A%E8%87%B4%E9%A0%AD%E6%9A%88%E5%8F%8A%E8%B2%A7%E8%A1%80%E3%80%80%E8%97%A5%E6%80%A7%E5%AD%90%E5%AE%AE%E7%92%B0%E5%8A%A9%E6%B8%9B%E7%B6%93%E9%87%8F%E3%80%80%E5%A9%A6%E7%94%A2%E7%A7%91%E5%B0%88%E7%A7%91%E5%BC%B5%E5%87%B1%E6%99%B4%E9%86%AB%E7%94%9F

 

 出来るかどうかでいえば出来る。何せ全員の顔を知っているわけでもないし、身分証があるわけでもない。来るもの拒まずとしか出んぞ、これが統治下であってもだ。

 

「あまり多いとバレるんじゃねぇか?」

 

「そうだな、甘寧の多いってのはどのくらいの数だ」「ああ? うーん、そうだな、五十も居たら即バレだ。精々二十ならばギリギリか」

 

 こいつの感覚でそうだっていうならきっとそうなんだろう。俺に感覚はないが、こいつはあちこちでやらかしてきたんだ、間違っていたとしてもそう示唆する数字と離れん。

 

「ならば十人としよう」

 

「まあ、それくらいならな。で、そんな少数でどうするつもりだ?」

 

「もちろん、城門を奪って味方を引き入れる」

 

 さもあらんとばかりにサラッと言った。眉をひそめたのが三人、大きく目を開いたのが一人だ。

 

「俺らとあと五人ってことですね親分!」

 

「そういうことだ。この面々ならば五十でも百でも相手に出来るだろ?」

 

 互いが顔を見合わせて、何とかなりそうだと感じたらしい。連れて行く五人に城門を開かせて、俺達は戦闘だな。

 

「あんたとんでもな奴だったんだな!」

 

 甘寧の叫びに皆で大笑いした。この位の無茶は無茶のうちに入らん、何故か知らんが出来るきがしてるんだよ。

 

 作戦内容を何苗に説明すると上手くいくか懐疑的だったが「じくじったとしても兵十人だけの損失、どうとでもなります」と言い放つと納得した。そこらで拾ってきた司馬を失うだけ、最初からいなかったと思えば済む話だ。

 

 遠くからも蛍陽に入ることが出来るように、進軍は三日後にすると触れを出す。その間に二人一組で紛れ込んでやった。西門の傍の廃屋を見付けると、そこに勝手に住み付く。誰かが来ても睨んでやれば愛想笑いをして逃げ出していった。 文聘以外は体格が良いからな、あいつだって小柄ではないぞ。兵の中でもいかつい顔のやつをペアにしてやったので、恐らくは同じような感じで追い返せているだろう。

 

 数日分の食料は持ち込んでいるので、暇な時間だけが気になったが、それはじっと我慢することにした。変に出歩くよりも絶対に大人しく待っているべきだ。これに関しては兵同士を組み合せなかったので、間違いなく外に出ていないとの確信がある。

 

 さて、予定通りの朝が来るぞ。まだ外は暗いが、太陽が少しでも空を照らし出したらそこで始めると言う取り決めだ。ここから城外は見えんが、何苗が軍を進めていると信じて実行する。

 

 家の中でバラバラにして持ち込んだ武具を取り付けて、軋む扉を開けて外へと出る。交差点のことろで待っていると、全員が集まった。

 

「よし居るな、手筈通り兵は俺ら五人が相手をする。お前達は城門を操作して開けるんだ。開いてしまえば逃げても構わんぞ」

 

「司馬殿が居る場所の方が安全でしょう。それに、成功したら恩賞もたっぷりと」

 

「ふむ、そいつは期待していいぞ。では行くぞ」

 

 実際こんな死地に赴くんだ、報奨金位は何苗だって喜んで出すだろうさ。普通に攻めるのと比べてどれだけ安上がりか。居眠りしながら門の傍で座っている男が五人、近づくと無言でそいつらを処分する。おいおい呆気なさすぎるぞ。

 

 地面に矛や剣を突き立てておき、手にした武器を構える。予備の武器はたくさんある、こちらの体力は持っても武器は壊れちまう。

 

 閂をあげると両開きの門を、五人で力を合わせて押し出そうとした。

 

「おいお前達なにをしているんだ!」

 何と驚きだ、翌日に

 何と驚きだ、翌日には洛陽を出発することになった。準備不足があったとしても、それはもう無いものとして作戦を立てるらしい。なおこの考えに俺は結構賛成だ、準備が足りなければ後で揃えても良いが、時間だけはどうにも出来んからな。

 

 前方に千の前衛を置いて、騎兵に囲まれて移動をしている。楽長吏も行軍中はさほど役目も無いらしく、馬に乗ってゆっくりとしていた。

 

張遼、行軍中に専属部隊百を編制しておけ。歩兵だけでだぞ」

 

 これ以上騎兵を減らしたら流石に誤算を産みかねないからな。

 

「道々で徴募するのか?」朱古力瘤藥

 

「いや、既存の部隊を引き抜く。司馬の直下にな。直接話の分かる手駒が少しでも居ないと往生しかねん」

 

 夜警に立たせるとか、荷物を運ぶとか、俺達がすべきではない雑用係だな。

 

「では命令書を」

 

 お……そうだな、ここでは上官が居るんだ、確かな命令系統を踏むべきだ。文聘に書かせて俺の印を捺して持たせてやる。そんなこんなが数日続き、成翠県に到着した。入城すると県令の座に何苗が座った。主だった者、といっても楽長吏ら三人と、俺ら五人、そして県令らが三人だけだ。「ここから蛍陽までは徒歩で二日の距離だ、偵察を出すぞ」

 

 何苗がそう言うと楽長吏が命令を出そうとした。俺は一歩前に出ると発言を求めた。

 

「どうした島司馬」

 

「先だって出陣時に長距離偵察を出しておりますので、その者らをここに呼んでも宜しいでしょうか」

 

 顎に右手をやると「呼べ」何苗は髭を触りながら応じた。文聘に命じて偵察騎兵の隊長を呼び寄せる。

 

「申し上げます。蛍陽に羅怜が居座っており、中牟の北にかけて賊が広く散っております。恐らく蛍陽には千程の兵力しかおりません」

 

 事前に話は聞いているが、これについてどう思うかだよな。俺からは何も言わずに様子を伺う。

 

「ふむ、楽長吏はどう考える」

 

「分散している今が攻め時かと。守りが千人ならば程なく陥落しましょう」

 

 県令もそうしたらよいと意見を後押しする。場の雰囲気がそう傾いたところでも、何苗は俺にもしっかりと意見を尋ねて来た。

 

「司馬はどうか」

 

「賊徒の鎮圧を命じられているならば、一カ所に集めて撃滅すべきかと。取り残せばまた蔓延りますので」

 

 真面目な顔でそう言ってやったさ。実際は頭さえ切り取ればお終いでいいんだろうが、南陽では次々に後継者が出てからな。

 

「島司馬よ、それでは敵の兵力が増強され、こちらが不利になるではないか」

 

 楽長吏は儒学者かなにかだ、文事は出来ても戦は門外漢ってところか。顔色を見ても若いのもそう思っているようだ、何苗は……読めんな。

 

「国家の正規軍が、たかが半数の賊軍に負けるようでは話になりませんので。取り囲み全滅させるべきでしょう」「むむむ……しかし城攻めは三倍の兵力があり始めてなされるもの。それでも被害は大きいが」

 

「確かに正面から攻めるならばそうなるでしょう」

 

 不敵な笑みを浮かべておくが、考えていることは単純だ。城門を一つ内側から奪うだけのこと。パワーゲームだよ。

 

「何やら考えがありそうだな島介よ。失敗は許されんがどうだ?」

 

「ご命令とあらば成功させましょう」

 

「良く言った! では司馬に任せる。やってみせよ!」

 

「御意」

 

 なるようになるとはこのことだよ。

 

蛍陽の賊

 

 自分の屋敷、というか城内の部屋に四人を集めて会議を行う。こいつら全員悲壮な顔どころか心配すらしてないんだな。

 

「で島殿、何をするつもりだ」

 

張遼ならどうする?」

 

「そうだな、俺ならば一隊で城内に切り込んで首領を倒す」

 

 案外勢いだけで突っ込むタイプだったのか、こいつは経験を積んで自重していくってことなのかね。

「なんと毒草が! 

「なんと毒草が! 夥県令に警告を与え、揖県を支えるようにさせよう」

 

 郡の中では飛び地ではあるが、その二つは隣接している、助け合うようにってならそれでいいさ。しかし、この太守は随分と荀彧や陳紀に対して遜る感じがする。やはり俺なんかが傍に置けるような奴らじゃない可能性が濃厚だぞ。

 

 その後、小一時間ほど雑談が続き、これといった話題も尽きて来た時のことだ。

 

「陳先生、是非とも私に教えを説いて頂きたく」避孕藥副作用

 

 周太守が陳紀にお願いをした。即座に断らないか、では俺達は邪魔だな。

 

「周太守、自分はこれでお暇します。城内を見て回りたいのですが、許可を頂けるでしょうか?」

 

「ああ、構わんよ」

 

「ではこれにて失礼」

 

 そういって一礼して立ち去ろうとすると、荀彧もついてくる。

 

「周太守の願いですからな、無下にも出来ません。ではこちらで」

 

 陳紀が一つ段が高い小あがりのような場所へと席を移すと、周太守もそれに従う。屋敷を出て城下へ出ると肌寒い、酒が入っているので出た直後は少し気持ちよいくらいではあるが。

 

「我が君、練兵場へ行ってはみませんか」

 

「どうしたんだ急に、何かあるのか?」

 

 兵士がいるだけだろうに、別に嫌じゃないが。

 

「丹楊兵を見ておくのも宜しいかと思いまして」

 

「うん、丹楊兵? この地の兵だな、どういうことだ」

 

 そうまでいうなら何かしら理由があるはずだからな。そうまで言わなくても荀彧なら全て色々考えた末のことだと知ってはいるがね。「かつて、呉より出でた諸将らが率いた軍兵は非常に精強で、中原の諸兵に比べ頑強との誉れ高い評価が与えられております。わざわざここへ徴兵しに来るものすら御座います。その丹楊兵がいかほどかを、この目で確かめておきたく思いまして」

 

 この目でとはいうが、俺に見ておけってことだよな。強兵を産む地域か、気になって来たぞ!

 

「なるほど、では行ってみるとしよう」

 

 練兵場に近づくと、気合いの入った掛け声が聞こえて来た。門を開けて中に入ると、そこらの者よりも少し身体が大きく、若干肌が焼けたような感じがする兵士らが素手や棒を使って訓練をしていた。

 

 …………これで雑兵だというなら確かに化けるぞ。二年兵だとしても、概ね下士官に使えるくらいの戦闘力だ。

 

「おい、この中で一番階級が高い奴はどいつだ!」

 

「はっ、俺です!」

 

 駆けて来た二十代前半の男、筋肉がついていて骨からしてそこらの奴らとは違うな。伯長か、腕試しをしてみるとしよう。

 

「島県令だ。少し運動がしたくなった、相手をしろ」

 

「畏まりました」

 

 棒を受け取ると軽く振ってみる。さて、丹楊兵の腕前拝見! 真っすぐの突きから始め、徐々に難易度をあげて行き、防戦一方になる若者の喉元に棒を突き付けた「もう二人来い」覚えがありそうなのを呼び寄せて三人を同時に相手してやる。

 

 真剣ではないので多少苦しい場面もあったが、少なくとも現在の手下にはこれだけ出来る兵は居ない。結局は三人を二度ずつ棒で突いたり叩いたりしてやり訓練を終える。

 

「これが丹楊兵か、確かに強い」

 

 そういうと荀彧が微笑む、というのもだ、兵らの熱視線をあびているからだな。「島県令、我等が三人で対したというのに一太刀すら与えることが出来ないとは! 感服致しました!」

 

 膝をついて首を垂れる。これは経験の差でもあるが、叩かれた位じゃ死なないと思って大胆に動いた結果でもあるからな、あまり褒めるなよ。

 

「なに、丹楊の酒が美味かったからだよ。縁があればまた会おう」

 

 練兵場を後にすると、総員から見送られる。良い運動をしたな。丹楊兵か、配下に欲しくなったぞ!

東西の郷は黄巾賊が押

 東西の郷は黄巾賊が押さえていて、北は山脈、南と南東への道を封鎖しているから宛が包囲されてしまったわけだ。郷を奪還するのが最善、道の敵を撃破するのが次善という風に見えるな。

 

 実際には白河が宛南北を走り抜けている、河上を通れば行き来も可能だ。城内との連絡はこれを使えば暗夜に到達も出来る、増援がやってきているのを知らせてやるとしよう。とは言え遡上するのも一苦労だ、出来れば河上から下った方が安全だろうな。

 

「典偉、宛に増援を報せた後に、公司報稅 ここまで戻ってこい。その頃には包囲をしている黄巾賊と戦闘をしてるかも知れんがな」

 

「わかった。今夜忍び込む」

 

 馬でいけば半日かからん、日没には余裕で間に合うな、こいつなら走っても間に合うだろうが。何も苦労しなくていいところでまでしなくていい、一人騎乗してさっさと城を出て行ってしまう。あいつなら一人で百人を相手にしても生き残る、心配は要らん。

 

 前進基地が必要だな、宛の直ぐ南、十キロあたりに景庄台という小山がある、白河にも沿っているしこいつが適当だ。賊が居るか調べて居なければ急進してこれを確保するぞ。居たらどうするかは簡単だ、追い散らして奪うまで。

 

「文聘、この小山を直ぐに調べさせるんだ。今回の戦略重要地点になる」

 

 地図を開いて指さしてやると、食い入るようにそれをじっと見詰める。意味を理解出来ないお前じゃないだろ。

 

「……南北の道、河、それに包囲をしている黄巾賊を見下ろせる場所、守りに易く、攻め上がるに難い。宛と相互の支援位置をとることができ、要塞化もしやすそうなところです。幅もある」 そうだ、二キロ四方で南西二面が河、小山といえども高低差は百メートルはあるはずだ。五千の兵士ならば充分居場所が与えられて、飲み水もあり籠もることも出来る。東には街道もあって、そこを通る賊を襲撃も可能。逆ならそっくりそのまま相手の利だ。

 

「お前ならここを押さえられたまま宛を解包出来るか?」

 

「そうですね、相手の三倍も兵力を貰えるなら力押も出来るでしょう」

 

 それはつまりお手上げだと苦笑した。相手が気づいているかどうか、こいつは大きいぞ。もし無人なら先遣隊を夜半にでも出すつもりでいなければならん。築城用の物資は河を使って運ばせよう。

 

「一応だが、夜目が効く兵を三百選抜させておけ。使うかどうかは半々だ」

 

 そのように言ってはあったが、偵察が戻るや否やすぐさま出撃させることになった。まさかあの小山が無人とは、やはり張何某とやらは戦に疎い、宗教集団なんだ勧誘や説法が上手いやつだったんだろうな。

 

 

 陽が出てきて朝餉を用意しているのを見ていると、陣の北側で騒がしくなる。そちらに注意を向けていると、何者かが騎馬で駆け込んで来る。じっと見ているとそれが典偉だとわかった。早いな、さすがだ。

 

 下馬して駆け寄って来るのを待っていると、どうにも様子がおかしいことに気づく。

 

「親分大変だ!」

 

「どうした典偉」

 

「宛が陥落して太守の許貢はもう殺されてた! 宛城は賊に占領されてる!」

 

 くそっ、遅かったか! しかし何故こうも簡単に落ちたのか。今は状況の把握だ。

 

「宛はいつ落ちたんだ」

 

「五日前には開城しらたしい、郡吏は落ち延びて離散、地方の軍も散り散りになってるらしい」