Entries from 2023-04-16 to 1 day

かに権力を築い

かに権力を築いているあの薩摩が手を組んでいる。つまり、思ったよりも幕府は終焉に近付いていた。 ただでさえ二回目の長州征討に失敗し、名声は地に落ちたというのに──否、無理矢理にでも長州を潰そうとした辺りから権威も信頼も失っていたのだろう。 あろ…

翌日の夕方

翌日の夕方、土方は沖田を伴って島原の近くにある居酒屋へ繰り出した。 「土方さんと二人だなんて、久々じゃないですか?誘ってくれるなんて、珍しいこともあるんですね」 沖田はニコニコと笑いながら、朱古力瘤手術 目の前に出された膳に手を付ける。甘く煮た…

やがて夏の茹だる

やがて夏の茹だるような暑さに、秋の涼しさが混じる頃。隊内にも遅れて報が伝わり、事実上幕府が負けたという衝撃が走る。故に連日その話で持ち切りだった。 久々の非番である桜司郎、馬越、山野は屯所の直ぐ近くにある茶屋へ甘味を食べにやってきていた。そ…

「私は、ただ先生

「私は、ただ先生の背を守れればそれで良い」 桜司郎はきっぱりとそう言うと、薄い笑みを浮かべた。まるでそれは散り際の桜のような儚さを彷彿とさせる。 山野は冗談で言ったつもりだったが、嚴重經痛 思ったよりも深刻な答えが返ってきたことにバツの悪さを感…